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弊社7+シールが「うっとうしい!」とご指摘の件。 [■ミニカーとクルマ■]

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もう2年前の話ですが一度ご説明させて頂いた件、再度きちんと説明をしておかねばならない気がしてきましたのでここでご説明をさせて頂きます。

一部の方々から「このシールがうっとうしい」とご指摘を受けております(笑)。はい、私もうっとうしいんです。んなら貼るなよ!って話ですよね。

んでも貼らないといけないんですホントに。貼らないお店があると思いますが、貼らない場合はいろいろと問題が起きます。その点をご説明しておこうという今回の記事でございます。

続きをご覧下さい。

 

①なぜシールを貼るのか。

2008年5月に日本の「食品衛生法」が改訂になりました。食品衛生法?ミニカーと関係ないじゃん!と、お思いの方もいらっしゃるでしょう。実は深い関係がございます。

ミニカーは玩具です。玩具は輸入する際、食品衛生法の規定に沿って輸入が制限されます。2008年5月に改訂になった法律では、6歳以下の乳幼児に与える玩具については、食品衛生検査をうけなければならなくなりました。

 

ただしこの対象年齢を決めるのはメーカーではなく、あくまで「最終販売者」となります。要はメーカーが「3歳以上対象」としていても、最終販売者が対象年齢を明確に決めれば、それが対象年齢となります。これは個々の最終販売者が決めることになります。輸入する際も、個々の最終販売者が明記しなくてはなりません。

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ここでサンプルを見てください。マテルの商品には様々な対象年齢表示があります。HOTWHEELS のベーシックカーやサイドラインの殆どは3+となっております。これは対象年齢「3歳以上」という表記です。マテルでは「3歳以上ならよいですよ」と表示しておりますが、あくまで米国国内での話。アメリカ国内では、3歳以下の乳児向けで無い限り、厳しい検査は無いと思われます。

しかしこれをそのまま輸入するとします。そうすると、この商品は日本の法律では「食品衛生検査を受けなければなりません」ということになりますね。その検査はどういうものかといいますと、

・商品本体の素材・材質が日本の安全基準をクリアしているか。

・商品本体の塗装・材質が日本の安全基準をクリアしているか。

この点を主に調べるのが食品衛生検査です。これを受けなければなりません。

 

しかしHOTWHEELS にはこのような表記の商品もあります。

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これは対象年齢が8歳以上という表記です。これは日本の法律上、乳幼児向けの玩具という位置づけではなくなります。玩具だとしても、8歳以上が並べたり飾ったりして遊ぶもの、ということです。まぁ簡単に言えば「大人のおもちゃなのか、子供のおもちゃなのか」ってことです。

こうなっていると、食品衛生検査を受ける必要はなくなります。ここまではご理解頂けましたでしょうか?

つまり当社の扱っているミニカーは全て7歳以上を対象年齢にする必要があります。よってこのシールを貼り、ウェブサイトや納品書、また店頭等にこのシールの説明を記載し、当社での販売については対象年齢をきちんと決めていると告知する必要があるのです。そのためにシールは不可欠になります。

 

②シールを貼らないことの問題点

貼らないことがいけないことではありません。貼らなければその表記の対象年齢の商品として、そのお店が販売しているという表明になるだけです。

前述したとおり、6歳以下の子供に与える玩具については輸入する際に検査を受けなければならない、と説明いたしました。要は、そのお店が3歳以上という表記のまま販売すると言うこと(シールを貼らないこと)は、日本に輸入する際に食品衛生検査をきちんと受けているということになりますので、そう理解すればよいだけです。

この食品衛生検査は、たとえばHOTWHEELS のベーシックカーですと1種類につき個別に検査を受けなければなりません。もちろんカラーバリエーションが出れば、それもその都度受けなければなりません。え~・・・私はこの検査を全て申請する財力も時間もございません(笑)。1件あたりの検査料は数万円~20万円程度まで掛かる場合があります。このコストをお客様に転嫁することは出来ない!と思うのです。

となるとどうするか・・・。答えは「ウチのお店は6歳以下の方には販売しません」ということを明記することです。結果としてマテルが表記した3+の上に、7+というシールを貼ることで、対象年齢を明記するという方法にたどり着きました。もちろん輸入する前にこの作業を実施しなければなりません。これは厚生労働省・成田税関両者からの指示です。「輸入した後に貼りますから」というのは、「貼らないでしょ?どーせ」ってことなんでしょうね(笑)。なのできちんと事前に貼ると。

③なんで食品衛生法?

簡単に言いますと、日本では「6歳以下の乳幼児は、誤って口に入れてしまう可能性がある」ということなんですね。小学生以上になれば物事の分別もつき、玩具を口に入れて飲み込んでしまうようなことはしない、という基準が6歳であろうと。

小さなお子さんの場合、親の目の届かないところで口に入れてみたり噛んでみたり、そのうち間違って飲み込んでしまう可能性がありますね。もし噛んで塗装が剥げて、その塗装が毒物だったら・・・飲み込んだものの金属に基準値以上の毒性のある金属が含まれていたら・・・そのような見地から、6歳以下向けの玩具は食品衛生法の管理下にあります。

しかしあくまでも「販売者が」対象年齢を決める必要がある、というのが厚生労働省の見解です。いくらメーカーが対象年齢を決めたところで、最終販売者が守らなければ意味はありません。逆に考えると、メーカーが対象年齢を記載しても、最終販売者が判断して「これは6歳以下には売らない」と明記すれば、明記した年齢がその商品の「対象年齢」となります。

 

ということで非常にうっとうしい!と思われるのは私も同じなんです。けれど法律は守らなければならない。裏面にビッチリとシールを貼るような、以前のHOTWHEELS 国内版よりはマシ!と思っています。これが最小限の作業で、最大限、コレクターの方々にご迷惑を掛けない方法だと思っています。

しかしそれでも「うっとうしい」とご指摘を受けるのは非常に悲しいのであります。他に方法が無いんですよね(笑)。けれど、貼ってないお店が多いのも事実。貼ってないところはきちんと食品衛生検査を受けているか?と言うと・・・どうなんでしょうか?

このような改善を求められて、対象年齢を明記するようにしているお店は増えています。今後も増えるでしょう。なのでコレクターの皆さんには、ぜひご理解頂きたいと思います。私もやりたくてやってるわけ無いわけですし、シールもコストを掛けて作ってるわけですし、バイヤーも全部貼ってくれているわけですし。

今後も貼り続けることで、輸入はスムーズに続けられます。

ぜひとも皆さんのご理解を!

From 店長


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ohkura

こんばんは!店長さん
うちにもチビがおりますので、ちゃんと年齢表記があるのはありがたいと思います。
ミニカーはちょこちょこ触らせてしまいますし、やはり口に入れてしまう時はあります・・。でも、店長さんのシールを見ると心が痛むので、触らすのをやめたりしています。
最近はやはりちゃんと大きくなってからと思い、しまって置いてます。

かなりの抑止力になっていると思いますよ!
ご説明の件で十分に分かりましたのでこれからはちゃんときをつけますね。
きちんとされていて良いお店だと思います。
by ohkura (2010-04-14 23:10) 

Plus-ic76

ohkuraさん!

はい~ご理解頂けてなによりです。「こんな表示なんて見ないよ」という人も多いんですが、表示しているのとしていないのとでは、雲泥の差がありますからね。

日本の法律はきちんと守っていかないとなりません。なのですが誤解される方も多いので、今後もご理解頂けるようにきちんと説明していこうと思っております。

ohkuraさんのように励まして頂ける方が居ると思うだけで、私は嬉しいです!ありがとうございます!
by Plus-ic76 (2010-04-15 11:39) 

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